第5話 鳴り響く受信音

3日後

宇宙船パトリックの船内食堂にて。

「シヴィ、ここいいかな?」

1人で食事していたシヴィに声をかけてきたのは、3日前に、船長のメタと、言い争いをしていたケインだった。

「ああ」

ケインはシヴィの向かい側の席に着くと手にナイフとフォークを持ち、手際よく培養肉を切り、食べ始めた。

ケインは、シヴィに

「最近、1人で食べているね」

「そうか?」

「うん、みんなで食べているところ、あまり見かけなくなった。まあ、確かに、この食事うまくないからな。毎日、同じ培養肉と栄養水じゃな。」

「言われてみれば、食事中に考え事が多くなった…ような気がする」

シヴィは呟くように言った。

「へー、優等生は優等生なりに、思い悩むこともあるんだね?」

「優等生?俺が?」

「君は頭がいい。みんなもそう思っているよ。誰よりも先回りして、物事を考えられる」

「そうか?」

「先日の件も、そうだったでしょ?自分でいうのも何だが、僕は意外と頑固なところがある。でも、君から言われると、妙に納得してしまう。君の言葉は物凄い洗練されているって思った」

無関心そうな表情で聞いていたシヴィは、話を切り替える。

「そんなことより、俺にまた、何か大事な話があって来たんじゃないのか?」

「さすが、察しがいいね」

ケインは驚愕し、冷や汗を垂らした。

「手短に頼むよ。午後は、船外での補修作業があるんだ」

「ああ、悪い。実は副船長のミランダが話しているのを、偶然聞いきゃったんだけど。メタ船長がどうやら、今朝方、外部からの通信を受信したみたいだんだ」

「外部からの受信?4年間の航行で、一度もなかったのに?」

シヴィは不思議に思い、ケビンを見た。

「ああ、それが、今日、初めて受信したってことらしい」

「相手は?」

「わからない。だが、緊急レベルの通信だそうだよ」

「緊急レベル!?」

シヴィは目つきが変わる。

「ああ、それでも船長は応答するのを拒んでいるみたいだ」

「なんだと!?」

シヴィは、さらに目つきを鋭くなった。

「相手がハデスかも知れない。人間のフリをして、誘い出されている可能性もあるからって…船長が」

「いや、それは違う!」

シヴィは、急に席を立ち上がった。

「どうしたんだよ、シヴィ?」

「何か危険な感じがする。船長に会ってくる」

「待てよ、乗組員でもない僕たちが、そんな機密事項を聞いたなんてバレたら。ただじゃ済まされないよ!」

「ケイン、死にたくなかったら、俺の言う通りにしろ!」

初めて見る、怖い形相のシヴィ。

普段は無口で冷静なはずなのに。

ケインは、恐怖すら覚えた。

「何だよ!?いきなり!」

「船長に外部からの通信に応答するよう、俺と一緒に説得しろ!」

「わ、わかったよ」

シヴィとケインは中央司令室に向かった。

10分後

事情を知った船長のメタは激怒した!

暫く、シヴィとケインを睨みつけていた。

「受信があったこと、どこで知った?」

メタは怒りで、歯ぎしりする音まで聞こえてきた。

います。速ければ、数時間後にヤツは現れるでしょう」

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